二世帯住宅の建築を検討されている場合、その家の世帯主を一体誰にすべきか悩む方も多いのではないでしょうか?
また二世帯住宅の場合、親世帯&子世帯でそれぞれに世帯分離を行う方が良い場合もあります!
そんな時、世帯主は親世帯にするべき?それとも子世帯?一般的にはどっち?と疑問に思う方もいらっしゃるはずです。
そこで今回は、
- 二世帯住宅の世帯主について
- 二世帯住宅で世帯分離とした場合のメリットやデメリットについて
- 世帯分離の情報
についてご紹介します*
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二世帯住宅の世帯主は誰にするのが一般的?
世帯には「世帯主」と呼ばれる人を定めなければなりません。
それは、一軒の家に複数世帯が住民登録を行うことが可能であり、例えば男女が別々に世帯主として登録することもできます。
また、2人以上の世帯では、「主としてその世帯の生計を維持している方」を世帯主とするのが一般的です。
しかし、なぜ世帯主を定める必要があるのか疑問ですよね?
これは、住民票が世帯ごとにあるため、市区町村村役場からの連絡や検索が合理的であるだけではなく、迅速に行うことができます。
また、各人について続柄の表記が分かりやすくなります。
このような理由から、世帯主を定める必要があると言えます。
世帯主を父(義父)にした場合
二世帯住宅で世帯主を父(義父)とした場合、国民健康保険に加入している場合は世帯収入で保険料が決定されることから、条件次第では損してしまう可能性もあります。
また、住民税については個人の収入によって必要となるため、世帯主を父(義父)としても問題はありません。
その他、
- 孫の保育料
- 所得税上における扶養控除
- 社会保険
などにおいての扶養者は同居の実態によるため、同世帯であるかを重視されることはありません。
しかし、もしも世帯変更を行うとなると、死亡や転居などといった明確な理由がない場合は変更が難しいとされています。
そのため、二世帯住宅の世帯主は慎重に選ぶべきであると言えます!
世帯主を夫(息子・婿)にした場合
世帯主を夫(息子・婿)とした場合、両世帯が国民健康保険加入者である場合、各世帯で保険料の支払いが必要となります。
また、子世帯だけが社会保険であるという場合、負担は増えませんが、親世帯が子世帯の扶養とはなれません。
所得税については扶養にしてもらえるので税法上の負担は軽減されることになります。
一般的にはどちらが多い?
二世帯住宅で生活する親世帯と子世帯については、各それぞれが世帯主となり、世帯分離を行っているケースが多いと言えます。
世帯分離をすることによって、介護サービスの自己負担額を軽減させることができるだけではなく、国民健康保険料の負担額を減らすことができる可能性があります。
そのため、世帯主を父(義父)とする、あるいは夫(息子・婿)とする以前に、世帯分離を検討される方がいいですね!
二世帯住宅での世帯分離について
介護問題が生じると、「世帯分離」という方法が有効となることがあります。
これについては知らない場合は損をする可能性もあるため、世帯分離とは何か?また、メリットやデメリットについて知っておくことが大切です!
ここでは、二世帯住宅の世帯分離について詳しく解説します*
世帯分離とは?
世帯分離とは、同じ家に暮らしていながらも、ひとつの世帯として住民票に記載されている方が二世帯に分かれていることです。
例えば、親世代と子世代が暮らす家で、子世帯が親世帯から独立することを指します。
また、親世帯から分離を行っても、子世帯は親と同居していても問題はありません。
つまり、同じ住所かつ同じ家に居住していながら、世帯主が2人存在するというケースとなります。
これは、子世帯が完全に自身の収入で生活を行っているとなれば、同じ家に住みながらも世帯分離するべきであると言えます。
世帯分離のメリット
では世帯分離にすると、どのようなメリットがあるのか?
誰でも、メリットが多い選択をしたいはずです!
しっかりと二世帯住宅での世帯分離でメリットになる事をチェックしておきましょう♪
①介護サービスの負担額を軽減できる
介護サービス利用料は、世帯全員の収入が多い場合に高くなり、少ない場合は低くなる仕組みとなっています。
また、介護サービスは要介護度別に利用限度額が決まっており、自己負担は1割となっています。
そして、「要支援1」の場合、ひと月の負担額は5003円に、また、「要介護5」の場合、ひと月の負担額が36065円となります。
しかし要介護5となった場合、所得が低い場合にこの費用の支払いが難しいため、負担額を減らすためにも所得に応じた限度額が設定されています。
②国民健康保険の負担額が減る場合がある
国民健康保険料は世帯の所得が低い場合は減額制度が適用されるため、保険料の負担額が減る可能性があると言えます。
【対象となる人】 | 【自己負担額】 | |
第1段階 | 生活保護受給者 | 15000円 |
第2段階 | 所得と年金の合計が年額80万円以下の者 | 15000円 |
第3段階 | 世帯全員の住民税が非課税 | 24600円 |
第4段階 | 住民税が課税される世帯 | 44400円 |
世帯分離のデメリット
二世帯住宅の世帯分離はメリットだけではありません!
もちろんデメリットも存在するので、後々「知らなかった。。」という事にならないように、デメリットについてもしっかりチェックしておきましょう!
①国民健康保険の負担額が増えることも?
世帯分離を行った場合、国民健康保険料の負担が減ることもあります。
しかし、逆に高くなることもあるのです。
国民健康保険料は世帯主に対して支払い義務を課せられるため、世帯分離を行うと2人に対して支払い義務が発生します。
そのため、世帯全体を考えると、大きく支出が増える可能性が高くなります。
また、世帯分離を行うことで最大7割の減免措置を受けることができます。
しかし、損得については各個人の状況によって異なるため、すべての方の負担額が減るとは言い切れません。
②勤務先の健康保険組合を利用すること
世帯の中に会社員として勤務している人がいて、その者の扶養として入ることができると、国民健康保険料の支払いが不要となります。
そして、不要家族が増えたとしても支払う保険料は変わらないため、国民健康保険料の支払い分を浮かすことができます。
この場合、世帯分離を行う必要はありません。
③介護サービスの負担が割高になることも!
世帯の中に介護が必要となる人が2人以上いると、同一世帯の場合は高額介護サービス費を合算することができます。
しかし、世帯分離しているとそれを利用することができないため、負担額が割高となってしまいます。
④国民健康保険の場合は割高に
親世帯と子世帯共が国民健康保険加入者で、かつそれぞれに高収入である場合。
世帯分離を行うことで、各それぞれにおいて国民健康保険料の上限まで保険料の支払いを行わなければならないこともあります。
世帯分離の手続きを行う際の注意点は?
いざ世帯分離を行うと決まっても、注意するべき事がいくつかあります!
これによって世帯分離が受け入れられない可能性もあるので、事前にチェックしておきましょう!
①本人に介護が必要となる場合は代理人が必要
介護が必要となる親世帯と世帯分離を行う際は、本人にその能力がないため、成年後見人制度を使用し、代理人を立てて手続きを行う必要があります。
そして、代理人による手続きの場合は委任状が必要となります。
しかし、本人の介護状態によってその方法が異なる場合もあるため、介護相談窓口に相談するようにしましょう。
②保険料の節約のためという理由はNG
年金の支払いを行いたくないために世帯分離を行うという理由では、受付してもらえない場合があります。
これは、本来何らかの事情によって同じ場所に暮らしていながら、生計を別にしている方が目的として世帯分離を行うため、保険料をコストダウンさせるためのものではない事が理由です。
③本人の収入に左右される
本人の年収があまりにも低い場合は世帯分離が不可能となるケースがあるので注意してください。
今回のまとめ
二世帯住宅での世帯主を誰にするか?また、世帯分離を行うメリットやデメリットをご紹介しましたがいかがでしたか?
世帯分離にはメリットもデメリットもあります。
そのため、世帯分離を行う場合は慎重に検討する必要があると言えます。
また、世帯分離についても正確な情報はインターネットのみならず、役所へ出向いて話を聞いてみるなど、事前に情報をリサーチしておかれることをおすすめします!
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